SV650で鹿児島ツーリングに行ってきました(指宿~開聞岳~枕崎~野間岬~南さつま~鹿児島~姶良)

<SV650で行く長距離ツーリング27>

本日のルート




10/3(土)

■ 長崎鼻に行ってみよう
6時40分に目が覚める。朝起きて外を見ると雲1つない素晴らしい快晴。今日は開聞岳周辺を走る予定だが、楽しいツーリングになりそうだ。
7時になり朝食会場へ。朝食はバイキング形式だが、朝早いせいかほとんど人がいないので好きな物を手当たり次第に。
ホテルの楽しみの1つがバイキングの朝食。ただし遠方のツーリングで1時間でも早く走りたい場合は朝食は取らない。(北海道ツーリングでも雨の日だけ朝食を取っていた)

休暇村指宿の朝食は野菜の品が豊富で朝から若干食べ過ぎてしまったよ。
朝食を食べた後はチェックアウトして出発準備に取り掛かる。バイクの出発準備は基本面倒だけど、今回、シートバックを持ってこなかったから準備がとても楽。2泊3日でキャンプをしないとパニアケースで十分過ぎるぐらいだ。

ちなみに相棒のVTRはボクのようなパニアケースがないのでセッティングが面倒そうだ。
8時に出発する。

休暇村指宿は砂風呂も良かったし、食事も良かったし、部屋も綺麗だったし、すべてが値段以上のサービスで素晴らしかった。1人で1泊2食の観光ホテルはほとんどないし、あったとしても2人分の部屋料金を取られるところがほとんどだけど、休暇村は1人分の値段しか取られないから、ソロツーリングでもおススメできる。

昨日の夕食バイキングも1人で食べていた人が何人かいたからね。バイキングだと1人でも全然気にならない。
指宿らしい南国チックな道路が続く。南国チックといえば昨日休暇村の職員は皆、アロハシャツだったけど指宿ではアロハシャツは公用着らしい。
山川砂むし温泉 砂湯里(さゆり)の看板が出てきた。最初ここの砂風呂に入ろうと思っていたが、休暇村指宿に砂風呂があることを知ってパスしたが、次回指宿に来たときはここを利用してみよう。
目の前に開聞岳(かいもんだけ)が見えてきた。そのまま真っすぐ走ってもいいが、左折すると長崎鼻というところに行けるらしいのでちょっと寄り道してみよう。
開聞岳が左手にくっきりと。標高は1000メートルに満たないが、周りに山がないので山の存在感が抜群。
そのうち終点の長崎鼻ガーデンパークというところに到着。
ここは動植物園のようで入園料が1200円かかるようだが、係員に聞くと長崎鼻はここではなく、この先にあるらしい。バイクやクルマでは行けず歩いていくらしいので、ここをパスして先を歩いてみる。
寂れた土産店を通り抜けた先に・・・
竜宮城のような派手な建物が。竜宮神社というらしい。浦島太郎や竜宮城は誰しも知っているが、竜宮神社があるとは今日まで知らなかった。
竜宮神社から開聞岳を望む。別名、薩摩富士と呼ばれる開聞岳は活火山で日本百名山の1つ。日本百名山は東日本が9割で西日本は残り1割しかないから西日本の百名山は相当貴重である。
長崎鼻の灯台。鹿児島にあるのに長崎鼻。大分にあるのに佐賀関と似たような感じ。
灯台を見た後は元の道に戻るが、上り坂がキツイ・・・。行きはスイスイ下り坂、帰りは地獄の上り坂。最近、歳をとって益々体力がなくなった気がするよ。

■ 日本最南端のJR駅、西大山駅へ
続いて、ここから近い西大山駅に行ってみよう。西大山駅はJRの日本最南端の駅でそこから見える開聞岳は絶景らしい。
長崎鼻から西大山駅には5分ほどで到着。
向こうに開聞岳が見える。右側の黄色の郵便ポストも気になる。
JR西大山駅にて。雲1つない快晴で、しかも順光だから開聞岳の写真映えも素晴らしい!ここからのアングルはとても有名でロケーションの良さは愛媛の下灘(しもなだ)駅と同じぐらい。ちなみに日本最北端の駅は稚内駅で、稚内駅には西大山駅までの距離が記載されている。
写真を撮っていると電車ならぬ汽車がやってきた。地方路線は非電化で単線が基本。単線の意義は都会の人にはわからないかもね。(どうやってすれ違うの?と質問されたりして)
単線だと稼働率が高くなるのでは・・・ということはなく、稼働率が低いから単線なのだ。今来た鹿児島中央行きの汽車は9時11分。次の鹿児島中央行きは何と14時26分。頑張ってバイクで走ればここから北九州まで帰れてもおかしくない時間だ。
日本本土四極と同じような地図でJRの四極駅。西大山駅はもちろんのこと、稚内駅と東根室駅は知っていたが、佐世保駅が一番西とは知らなかった。
西大山駅から鹿児島中央駅まで1310円もかかるらしい。高く感じるのは気のせいか。この指宿枕崎線は2007年にJR九州のスタンプラリーで利用したことがあり、指宿駅まで来たことがあった。指宿までの折り返し運転だったので滞在時間は10分もなかったと記憶するが。
先ほどの黄色いポストは幸せを届けるポストらしい。ここら辺はこじつけのような気もする。

■ さらに開聞岳に近づいてみよう
西大山駅を離れてさらに開聞岳に近づいてみよう。
国道226号から左折して県道243号へ。
上り坂をグングン上って開聞岳が近づいてきた。
と思ったら、今度は一転して下りになり、国道226号の分岐に出てしまった。途中にあった「かいもん山麓ふれあい公園」で下車するのが正解だったようだ。面倒なのでこのまま先に進もう。
国道226号に入ってすぐ近くにある瀬平公園にて。
瀬平公園から見る開聞岳も素晴らしい!開聞岳といえばこのアングルが一番有名だろう。
今回、長崎鼻、西大山駅、瀬平公園の3ヶ所から開聞岳を望んだが、どこから見ても開聞岳の存在感が抜群で本当に魅力ある山というのがよくわかった。次回、機会があれば開聞岳に登ってみようと思う。

■ 枕崎へ
次は枕崎に向かってみよう。9年前に枕崎にツーリングで来たときにこの道を走っているはずなのだが、まったく記憶にない。
枕崎が見えてきた。枕崎はカツオで有名な街だが、ボクはカツオには興味がなく・・・(じゃあ、なぜ枕崎へ?笑)
枕崎市街地に入り、普通のスーパーマーケットにやってきた。なぜここに?と思うかも知れないが、実はここ、枕崎駅のすぐ横にあるのだ。あとで買い物をするので駐車場にバイクを停めさせてもらおう。
日本最南端の始発・終着駅の枕崎駅へやってきた。9年前にもここに来たが当時とデザインが変わっているような気がする。日本最南端の駅ではないのがミソ。(日本最南端の駅はさっき行った西大山駅)
昆布とカツオでコンカツ(婚活)。昆布は稚内利尻、カツオは枕崎。枕崎の友好都市は稚内だが、両者の名物を使ったうまい語呂合わせ。独身の相棒にピッタリ!(笑)
薩摩半島の南地区は南薩(なんさつ)というらしい。南薩地域も観光資源が豊富で次回訪問時の参考となる。
枕崎駅観光案内所。案内所のおじさんがとても気さくな人で市内のおススメの昼食場所や野間方面に行く際の注意点や稚内に向かってここから電車に乗っていく人、ここに到着する人のエピソードなど、色んな話を聞かせていただいた。
枕崎駅へ。9年前に来たときと様変わりしているようだ。

ここから稚内まで線路が伸びているので鉄道を乗り継いで稚内まで行くことができる。青春18きっぷ(5枚綴り)だけで稚内に行くこともできるらしい。本州と北海道は今は新幹線しか走っていないが「北海道新幹線オプション券」を追加購入すればその最小区間のみ新幹線に乗れるとのことで、これで鉄道で稚内まで行くことが可能となる。

ちなみに本州と北海道は道路が通っていないので、クルマやバイクだと必ずフェリーを使うルートになる。

■ さらに西へ西へ
枕崎からさらに西に向いて野間岬のほうに向かってみよう。国道226号で野間岬方面へ。
この道路は南さつま海道という別名があるらしい。
海道といいつつ、段々と民家がなくなって山道になってきた。基本2車線でたまに1.5車線になるが、対向車もまったく来ないので支障はない。
鑑真記念館を通り過ぎて県道271号との分岐へ。県道を進めば野間方面をパス出来るらしい。

鑑真(がんじん)といえば唐から日本に仏教を広めに来た人物として有名だが、逆に日本から唐に渡った阿倍仲麻呂という人物をご存じだろうか。彼は19歳のときに遣唐使で唐に渡り、科挙(歴史上、最も難しいとされている官僚試験)に合格して唐のエリート官僚としてどんどん昇りつめて唐で長らく活躍していたが、45歳になり、いざ日本に帰国しようとしたときに帰国船がトラブルに遭い、結局最後まで日本に帰国できなかったというエピソードがある。
開けた場所が見えてきた。
後藤鼻展望所にて。目の前に見える島は沖秋目島というらしく、断崖絶壁の洞窟は見もので、カヤックや映画の一部にも使われているらしい。
ここに来るまでカーブとアップダウンの連続でバイクで走る分はとても楽しい。ただ、沿線上にたまに民家があるぐらいで基本何もなく、交通量は極めて少ないのでツーリングルートとしては素晴らしい道だと思う。しかも、深い山中を走っているわけではなく、開放感はあるので余計にね。
15分ほど走ると野間岬への分岐が出てきた。この先に食堂があるらしいので、そこに行ってみよう。
漁港らしい景色が広がる。九州の端の端という感じでツーリングでないと絶対に来ないような場所だろう。
端の端の行き止まりの直前にある食事処「のま池」へ到着。
中に入ると予約席で多数埋まっていたが、かろうじて1卓だけ空いていたので待たずにすんなりと。こういったところでは名物料理を食べるのが基本。海に近い場所の魚料理は美味そうだ。
野間池定食を頼んでみた。刺身は抜群の味で癖がまったくなく食が進む。天ぷらも美味しいしアラ汁も素晴らしくて、辺境の地でこういった料理が食べられると溜まった疲れが一気に取れる感じになるよ。
食事が終わって一息ついていた所、急に大量のバイクとクルマがなだれ込んできて店内は一気に大混雑に。予約席の客らしいが、この後だといつ食べられるかわからなかったのでタイミング良かったよ。ナンバープレートはすべて地元(鹿児島)だったけど、地元では有名な店なんだろうか。
さて、すぐ近くにある野間岬に行ってみよう。あっという間に端っこの行き止まりに到着するが、ナビを見るとここは野間岬ではなく、後浜展望所というところらしい。
野間岬はどこだ?とナビで調べてみると、この細道を上がっていくらしい。
どんどん上っていくが、ますます道が狭くなってきた。既にUターンは厳しい状態に。
対向車が来ると道から外れないとすれ違えないぐらい狭い。でも対向車が来るという事は先に岬はあるのだろう。
分岐点に出てきたが、さらに奥の狭い道を進んでいくらしい。本当にこの先に岬があるのだろうか?
さらに先に進むが、蜘蛛の巣にガンガン引っ掛かるし、道はさらに酷くなるし、すぐ横は断崖でかなり危険な状態になり、ここで先に進むのを断念!ナビだとあと1キロ以上ありそうだったのでやむなく諦めた。今まで色んなところを走ったが初めて諦めたパターンかも知れない・・・。(笑)
開聞岳から枕崎経由で野間岬まで。野間岬がこれほど悪路とは思わなかった。枕崎から野間岬の看板が出ていたけど、とても気軽に訪問できる場所ではないと思う。

■ 薩摩半島を北上しよう
さて、気を取り直して北上していこう。国道226号に出ると再び快走路になる。今度は一転して平坦な道のりだ。
前に段々畑みたいな景色が見えてきた。高架橋を造っているようだ。
ぐるっと周った先にて。トンネルを抜けた先に橋を造るようだ。笠沙トンネルというらしくまだできて新しいと思われる。今走ってきた道路も非常に走りやすいと思うが、このトンネルがあると便利になるのだろうか?
南さつま海道は本当に展望台が多い。
高崎山展望台にて。鹿児島だけど高崎山。各展望台ごとに見える景色は当然違うが、心なしか北部九州より霧や霞が少ない気がする。天気がいいからどこを見ても景色は映える。
どんどん北上していこう。南さつま市の加世田地区に出てきた。そっか、このまま国道226号を北上していくと昨日走ったところに出ていきそうだ。(つまり薩摩半島の下半分を周ってきたことになる)
昨日は通り過ぎた道の駅「きんぽう木花館」へ。
関西ナンバーのバイクばかり。関西から鹿児島はとても遠いように思えるが、志布志や宮崎と大阪南港のフェリー定期便があるので、意外に関西も近い。(自走したら気が遠くなるぐらい遠い)
ソフトクリームを食べながら、相棒とこの後の予定を相談する。現在の時刻は14時半前。今回予定していた薩摩半島は大体回れたので後は北九州に帰るだけだが、このまま一気に帰るのはしんどいのでどこかで宿泊して明日のんびり帰ることにする。

ただ、このまま国道270号を北上すると昨日と同じルートになるのでそれは避けたく、鹿児島周辺でいいところがないか探してみたところ、とりあえず姶良に良さ気なホテルがあったのでそこを予約しておく。

(昨日と比べて選択肢が少ない。昨日は平日だったのでガラガラだった)
姶良に向かおう。国道270号から県道22号へ。
県道22号で薩摩半島を横断していると、鹿児島市街地の看板が出てきた。
そのうちに市街地に入り、渋滞が目立つようになる。高速道路でパスすれば良かったかな。
前方に噴火している山が見えてきた。桜島だ!(相変わらず噴火しているようだ・・・)
鹿児島市の大通りに出てきた。こうやって周りをみると電線が目立って景色はイマイチ。日本の空は都心部でも電線だらけで非常に汚い。下水道といい、高速道路といい、こういったインフラ1つとっても欧米に比べて大きく見劣りしているのが日本の実情。

小学生のときは日本は世界第二位の先進国なんて習っていて誇らしかったが、大人になって知見が増えれば増えるほど日本の悪いところに目に付くようになった気がする。これはボク自体の人間性も段々悪くなっているせいではなかろうか(笑)
鹿児島中央駅の周辺になると電線が一気になくなった。(路面電車の電線のみ) 電線がないほうが景観は圧倒的にいい。
そして姶良市へ入って予約したホテルへ。なんかラブホテルみたい。
野間岬から姶良(あいら)まで。今日は薩摩半島を十分に走ることができたと思う。

■ ファンコートランドホテルにて
今日泊まるホテルは屋根付きでライダーには助かるよ。外観はホテルというよりただのマンションみたいな感じ。
受付も1階ではなく3階という変わったホテル。1階が駐車場で2階が受付というのはあるが3階以上はあまり記憶がない。
今年はとにかく検温が多い。コロナウィルス感染の目安として37.5℃が基準となっているが、今年はうっかり風邪を引くことすらできないよ。発熱があればこういった施設はもちろん、会社でも報告の義務があるからね。
こうやってみると本当にマンションだ。変わっていてこれはこれでいいけどね。
またもや地域共通クーポンがついてきた。1000円分。ただでさえ、GoToキャンペーンで割引なのにこのクーポンは想定外。税金がいくらあっても足りないのでは?

ちなみに今日も昨日と同じく1泊2日のプランにした。いつもは食事なしで泊まることが多いが、ホテルに入ったあとに食事場所を探すのが意外と面倒で、1泊2食付きのプランのほうが色々と楽。しかも、今ならGoToキャンペーンで割安になるのでね。
部屋はかなり綺麗で安心。1人なら十分過ぎる設備。
19時になったので食堂へ。食堂というよりバーという外観。
あちゃー、量が多すぎた・・・。最初、チケット範疇でパスタセットを頼もうとしたが、パスタセットだけだと足りないと思ったのでオムライスも追加したが、パスタセットが思った以上に多くて、明らかに量が多い。しかもこのあとデザートまで出てきて、お腹が悲鳴を上げてしまった。でも肝心の味は美味しくて大満足だ。

今日は200キロに満たないツーリングで今までで一番少ない走行距離の気がするが相当疲れたよ。特に野間岬が。(笑)明日は適当にぶらついて早めに北九州に帰ろうと思う。

今日の走行距離:195km

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